重ね着時の懸念を具体的な調達要件にする
クリーム色のシャツと組み合わせるシリーズ向けに紺色のプルオーバーを発注する輸入業者には、濃紺の色見本だけでは不十分です。通常の着用時に淡色の衣服や小物と接触する部位を特定し、使用予定の糸、色、編み組織、仕上げ工程を記録します。濃色のリブや配色パネルがある場合は個別に明記してください。サンプル評価前に、買い手が求める性能仕様と用途を確認します。濃色だから不合格になる、あるいは淡色に変えれば無試験で合格するとは判断できません。
乾摩擦・湿摩擦の試験結果を別々に確認する
ISO 105-X12:2016は、繊維製品の色が摩擦で移り、他の材料を汚染することへの耐性を評価する方法です。公開されている適用範囲には、乾いた摩擦布と湿った摩擦布を使う試験が含まれます。適用する方法と版、試料準備、試験方向、調湿、湿潤、評価条件を試験機関に確認してください。乾摩擦と湿摩擦の結果を分けて記録し、合意した基準と報告書要件を対応させます。方法名だけでは買い手の合格等級は決まりません。ティッシュや湿ったシャツで手作業でこすった結果を、この規格に基づく試験結果として報告することはできません。
仕上げ後の予定素材を試験し、対象範囲を明確にする
提出する各サンプルを品番、色見本、糸の染色ロット、仕上げの版、サンプル段階にひも付けます。仕上げ後の編地試料を使うか、成衣から採取するか、必要数量を試験機関と合意してください。糸の報告書だけで完成したセーターまで確認したことにはなりません。色、配色部品、生産ロットごとに必要な証拠を決めます。紺色のサンプル一つで黒、バーガンディー、後続染色ロットを承認できません。量産前の素材が量産素材と異なる場合は、未完了の承認と、代表的な量産サンプルの確認時期を記録します。
| 決定 | 保管する根拠 | 確認すべき条件 |
|---|---|---|
| 対象製品の範囲 | 品番、色、染色ロット、仕上げ、サンプル識別情報 | 結果が代表する部品とロット |
| 乾摩擦・湿摩擦の確認 | 指定方法、個別の結果、報告書 | 各条件について買い手が承認した合格基準 |
| プロダクション・リリース | 報告書の確認、対象在庫、書面の判断 | 確認担当者、再確認、出荷承認 |
摩擦による色移り、洗濯時の汚染、繊維の脱落を区別する
摩擦による色移りは、こすることで他の材料に色が付く現象です。洗濯中の変色や汚染には別途合意した試験計画が必要で、乾摩擦・湿摩擦の結果では代替できません。淡色シャツに付いた濃色の遊離繊維も染料移行に見える場合があります。写真だけで原因を決めず、現象を記録して試験機関に確認してください。予定するシャツや小物との組み合わせ確認は開発の参考になりますが、指定した試験方法の代わりにはならず、あらゆる材料への性能を証明するものでもありません。承認記録では各観察を分けます。
生産の変更・放行前に不適合を解決する
合意した基準を満たさない場合は、対象サンプルと素材ロットを特定して改善案を求めます。糸の調達先、染色工程、仕上げ処理、色の変更は、試験性能に加え、風合い、外観、費用、日程にも影響し得ます。改訂素材を承認し、関連要件を再試験してから放行してください。追加洗濯や新しい取扱注意表示だけで解決したとは判断しません。すでに生産した商品は、対象在庫を保留して書面の判断を待ち、ロットを識別できる状態で追加確認の範囲を決めます。修正サンプルの合格が、それ以前の生産品の承認になるわけではありません。
大口見積依頼に試験計画と放行条件を記載する
WTBFには、セーターの参考資料または仕様書、重ね着する淡色衣服、糸と色の優先条件、品番・色別数量、販売市場、希望到着日を送ってください。買い手の乾摩擦・湿摩擦要件、サンプルの対象範囲、試験機関や報告書の要件、承認担当者も添付します。実現可能な素材、サンプル数量、試験の責任分担、費用、生産中の確認を見積で確認してください。生産や出荷の放行前に、報告書の確認と修正の時間を設けます。素材と承認要件が決まってから実際の生産能力に基づく日程を確認します。工場出荷日と到着期限は別の節目です。
このガイドに関する質問
色が見本どおりなら摩擦による色移りにも強いといえますか?
いいえ。色の承認は目標色との比較です。摩擦に対する染色堅ろう度は、指定条件で他の材料が汚染される程度を評価します。二つの要件は別々に確認してください。
一つの色が合格すれば注文全体を出荷できますか?
放行できるのは明示的に合意した対象範囲だけです。証拠が代表する色、部品、素材ロット、仕上げの版を特定し、残る確認を完了してから放行します。

